本編:次の道を目指すあなたへ(第2弾)

【インタビューした人】㈱将之介商店(まさのすけしょうてん)代表取締役 杉山将之介さん

【生年月日】1978年10月生

【出身地】埼玉県さいたま市

【経歴(概要)】

2001年4月 住宅メーカーにて新築戸建住宅の営業を担当

2009年4月 システムインテグレーション会社にてCAD部門の営業

2011年7月 建築設計販売会社にて代理店営業

2014年1月 印刷関連事業にて印刷機の営業

2017年1月 個人事業主として『将之介商店』の立ち上げ

2017年4月 『㈱将之介商店』設立

――これまでの経歴をあらためて教えてください。

大学卒業後、住宅メーカーに入社し、新築戸建住宅の営業マンとして勤務しました。忙しい職場で体力的にハードな毎日でしたが、努力した分、結果が数字に表れるのが面白かったです。また、尊敬できる上司や先輩方のもとで学ぶことも多く、非常に充実した8年間でした。

仕事にはやりがいを感じていましたが、長く勤めるなかで転職を考えるようになりました。主な理由として、キャリアを新たに描いてみたくなったことや、家族と過ごす時間を増やすために、土曜・日曜が定休日の会社へ行きたかったからです。転職先では、ハウスメーカーなどの代理店向け建築設計ソフトの営業に従事しました。経験を積むうちに、次はエンドユーザーと直接接点がある仕事をしたいと思い、取引先の代理店へ再び転職しました。

――住宅関連の仕事が長かったようですが、現在の会社を起こすまでに何かきっかけがあったのですか。

3つめの就職先で約2年半が経ったころ、親族より経営する会社を手伝ってほしいと声をかけられました。印刷関連の事業を営んでおり、イスラエル製の新しい印刷機『SCODIX』(スコディックス)を新規で扱うにあたり、長く営業職を経験してきた私に印刷会社への営業を任せたいという経緯でした。

『SCODIX』の勉強を兼ねて製造元のイスラエルに行けるという点に強く惹かれ、仕事を引き受けました。ニュースで見聞きするだけの、全く未知の国でしたが、実際に訪れたイスラエルはとても近代的で過ごしやすく、1度で大好きになりました。その後、機械についての知識を増やしながら主に工場向けの営業へ。『SCODIX』は最新式の特殊な印刷機であり、営業を続けるなかで大きな発見がありました。印刷機を販売した先で、その機械を使って作るモノ自体にビジネスチャンスがあるのでは、と思いつきました。そして現在の会社、『将之介商店』を立ち上げるに至ったのです。

――具体的な事業内容を教えてください。

『SCODIX』を使った小物や雑貨の企画と製造、販売。自社オリジナル商品は外国人観光客向けの和雑貨が中心で、例えば手鏡やスマートフォンケースなど。特殊技術によって、彫り物のような立体感や、角度によって3種類の柄が現れるという仕掛けを実現しました。他にもOEM(相手先商標製品製造)として、プロ野球チームやエンターテインメント企業等の商品を製造し、提携先に販売していています。

会社(事業)内容 https://masanosuke-store.com/

――どんなところにやりがいや喜びを感じますか。

商品の売れ行きを報告した時に、商品を作ってくれた工場の方や職人さん、提携先の方と喜びを分かち合えることです。いろいろな業種の方と関わって仕事ができることがとても楽しく達成感があります。

――起業して辛かった、苦しかった経験を教えてください。

個人事業主で出発したものの、当初の借入資金があっという間に底をつきかけた事。100社以上の挨拶廻りで1社だけ業務提携をしてくれました。苦しい状況下で考えた事は、住宅営業でストイックな仕事をした経験と起業する人間に共通している「何とかなる精神」で乗り越えられたのだと思います。なお、初業務提携の会社の支援があり、個人事業主から法人化への決断に至りました。起業して最初の1年を超えられるかどうか、ここがポイントだったと思います。

――次の目標や、実現させたい夢はありますか。

目指しているのは“最強の黒子”。自分が表舞台に立つわけではなくても、多くの方々と協働しながら商品を世界に広めていきたいと考えています。そして十分な収益が上がった際には、最初に働いていた会社の仲間に依頼して、新しい事務所をALCコンクリート住宅で建てるのが夢です。

――転職や起業を考えている方、将来のことで悩んでいる方へメッセージをお願いします。

起業してみて実感したのは、会社に所属しなくても生きていけるということです。ただし大切なのは、独立するにせよ、転職するにせよ、重要な局面での判断を自分で下せる力をつけておくこと。私の場合、過去の職場で必死に頑張った経験があるからこそ、多少のことがあっても動じない精神力が鍛えられたと思っています。目の前の仕事に一生懸命取り組むことで、自ら選択ができる力が培われていくと考えています。考えているだけでは、いつまでたっても前に進めない。目的を持って一歩踏み出せば、新しい世界に道はひらけていくと信じています。今を生きよう!

――インタビューを終えて(藤田感想)

取引先からの入金があるまでの資金繰りは大変だったと笑顔で語る杉山さん。住宅営業時代は、連日深夜までストイックに仕事(10年以上前の話)をしており、起業してからもこの経験以上に厳しい局面はなかったと振り返っていました。サラリーマン人生で生きていくのも1つだが、辞めても食べていける選択が出来るよう、目の前の仕事を一生懸命やっていくことが大切。やりたい事があれば、一歩目を踏み出す勇気が必要だと力説されていた姿が印象的でした。第3弾は、2019年9月頃掲載予定です。

※今回の取材は、幼稚園~中学校時代の同級生で翻訳家の安田志穂さんにご協力いただきました。

㈱将之介商店 https://masanosuke-store.com/

以下、本文中記載の商品↓↓

取材協力者:翻訳家 安田志穂さん